連合本部では、東日本大震災からの復興・再生を成し遂げることが日本再生の最重要課題であると考えており、東日本大震災からの復興・再生に向けた政策を策定し、各方面に要請を行ってきました。
本年も、より復興・再生が進むよう残された課題、あるいは新たな課題について整理し、政策の補強・修正をはかることとし「被災地復興調査」を行うため2020年3月2日~3日に経済・社会政策局と生活福祉局の役員3名が来県しました。
【地域で活動する団体の「持続可能な取り組み」に向けた支援を】
3月3日(火)には連合岩手の八幡会長も同行して釜石市を訪れ、釜石で復興や地域づくりに取り組む団体との意見交換会を行うとともに、市役所を訪問し野田市長をはじめ関係部長と意見交換を行いました。
意見交換会は釜石市鵜住居の「いのちをつなぐ未来館」を会場に、震災の伝承と子どもの心身のケア、子どもの居場所づくりに取り組む「三陸ひとつなぎ自然学校」、高齢者の心身のケアと生活困窮者の就労支援を「薪づくり」を通じて取り組んでいる「釜石市社会福祉協議会」と「ゴジョる」、林業を通じた地域振興に取り組む「釜石地方森林組合」の実践者の皆さんから活動報告や課題・要望等の提起を受け意見交換を行いました。意見交換を通じて各団体等の「持続可能な取り組み」に向けての支援や連携が重要な課題のひとつであることが感じられたところです。
また意見交換後は「未来館」の菊池のどかさんから「未来館」の展示内容や自らの避難体験の説明を受け、復興の歩みや命を守る防災の必要性を学びました。
その後、薪づくりを行っている「箱崎加工場」と「鵜住居復興スタジアム」を見学しました。
【「心のケア」「新たなコミュニティづくり」の必要性】
釜石市役所での意見交換で、野田市長からは震災復興とあわせ2019台風19号被害からの復旧・復興が必要になったことや心のケアと新たなコミュニティづくりの必要性、あるいは人口減少が進む中で将来的なハード面のメンテナンスへの財政負担などの課題が提起されました。
最後に連合岩手の八幡会長から「心のケア対策など重要な取り組みを継続する。国や県に引き続き要請する」と決意を述べ市との意見交換会を閉じました。
連合本部では特にもソフト面での隠れていた課題が顕在化しているという認識を新たにし、宮城・福島での調査報告とあわせて今後の方針や具体的な政策案を決定し国をはじめ関係各機関・団体等への要請を行います。