〈第10回〉
6月21日、「労働者のための助け合い事業」というテーマで、2人の講師が担当しました。
東北労働金庫岩手県本部の菅原芳勝副本部長は、「ろうきん」が戦後労働者のための金融機関として設立され発展してきたことを紹介。働く人の生活応援をめざす理念のもとに運営されていること、ATM「手数料0円」や教育ローンをはじめ各種ローンによって労働組合や組合員の生活向上を図っていることなどを説明しました。
全労済(全国労働者共済生活協同組合連合会)岩手推進本部の赤坂徹事務局長は、「労働者福祉運動の歴史と全労済」をテーマに、生活協同組合(生協)の使命である「助け合い」事業としての各種共済事や、全国で展開されてきた全労済運動の歴史等について解説しました。
参加した学生からは「営利を目的としていないにも関わらず、社会貢献活動にも取り組んでいることが驚きでした」「『一度失った信用は二度と取り戻せない。しかし借金はいつかは返せる』という言葉が印象的だった」などの感想が寄せられました。
〈第11回〉
6月28日は「公務労働者の現状と課題~労働組合の活動事例②~」というテーマで、連合岩手官公部門連絡会から自治労(全日本自治団体労働組合)岩手県本部書記長の伊藤裕一さんが講師をつとめました。
伊藤さんは、団結権・団体交渉権・団体行動権が労働基本権として憲法で保障されていること、労働組合が労働者の権利を保障するため法律で規定されていること、さらには日本の公務員は労働基本権が一部制約されていること、その代償措置である人事院勧告制度、民間と公務員労働組合の違いなどについて説明しました。
また、労働基本権の諸外国との比較とともに、日本政府が公務員への労働基本権付与など、再三にわたるILO勧告に応じていない現状について歌えました。
自治労の活動事例としては、今は当たり前の「ごみの分別収集」などのきっかけとなった、地方自治を研究するための「自治研究活動」などの取り組みを紹介しました。